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債権譲渡登記について知っておくべき3つのポイント

ファクタリングについて調べていると「債権譲渡登記」という手続きが必要だと書かれていることがあります。
債権譲渡の登記制度が整備されたことがファクタリング市場の拡大につながっているのですが、登記制度についてよくわからない方も少なくありません。

  • 登記されると取引先に知られるのではないか
  • 銀行との付き合いが不利になるのではないか

実際にこんな不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は債権譲渡登記について3つのポイントに絞ってお話しいたします。

債権譲渡登記とは?

民法467条では、債権を譲渡したときは、債権の譲受人(ファクタリング会社)が債務者(売掛先)に対して自分が新しい債権者であることを通知するか、承諾を得なければならないとされています。これを「債務者対抗要件」といいます。
2者間契約は債務者対抗要件である売掛先への通知や承諾を留保したものです。

また、債権譲渡の事実を債務者以外の第三者(差押債権者や二重譲渡人、破産管財人など)に対して主張するために、債務者への通知や承諾は確定日付のある証書で行うこととされています。これを「第三者対抗要件」といいます。

債権譲渡登記制度は、この第三者対抗要件を満たすために整備された制度で、平成10年10月1日から実施されています。また、平成17年10月3日に「債権譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律の一部を改正する法律」(平成16年法律第148号)が施行されて、より使いやすくなりました。

このように、債権譲渡登記は商業登記や不動産登記とは別の登記手続きとして整備されています。

登記の対象は法人が行う指名債権(金銭債権)の譲渡に限定されています。多くのファクタリング会社が法人間取引だけを取り扱うのは、この規定によるものです。

登記手続きは東京都中野区にある東京法務局民事行政部債権登録課が全国の登記を取り扱っています。登記手続きは電子データの送信でもできるのですが、いろいろと面倒なので地方の司法書士さんの大半は郵送による登記申請で対応しています。郵送だと時間がかかるので、東京で契約して直接法務局に持ち込む方法が主流です。

なお、登記の概要を知るための概要記録事項証明書は全国の法務局で申請すれば交付を受けることができます。

どのような事項を登記するのか

債権譲渡登記で登記される主な項目は次のとおりです。

  • 譲渡人(お客様)の住所や商号
  • 譲受人(ファクタリング会社)の住所や商号
  • 譲渡する債権の債務者(売掛先)の住所や商号
  • 譲渡する債権の種類(売掛金、貸金等の区別)
  • 譲渡する債権の発生日
  • 譲渡する債権の額

債権譲渡登記で注意したいのは、譲渡する債権は、既に発生している債権(既発生債権)とこれから発生するであろう債権(将来債権)のどちらも可能である点です。

既発生債権とは、商品の納品やサービスの提供を終えて請求額が確定したもの、将来債権はこれから売り上げが発生するものですが、何が違うかという点を説明します。

銀行やノンバンクが取り扱っている「債権担保融資」は将来債権を担保として融資します。
原則的には毎月同一の売掛先から一定の売上が発生することを確認したうえで、予想される売上金を担保として融資をする手法です。ここでは将来債権を譲渡します。

独立系のファクタリング会社が取り扱う売掛金の場合は、ほとんどが既発生債権の譲渡契約になります。将来債権を譲渡するのは「譲渡担保」となって融資とみなされるおそれがあるからです。
お客様がファクタリング契約をするときは、既発生債権と将来債権のどちらを譲渡するのかきちんと知っておくことが大切です。将来債権を譲渡して譲渡担保としてしまうと、融資とみなされてしまい、ファクタリングのメリットがなくなってしまう可能性があります。

登記すると自社に不利なのか

「登記は困る」という方のほとんどは、自分の会社謄本をとると登記されているとか、不動産に登記されるものだと誤解していますが、債権譲渡登記は会社の登記(商業登記)や不動産登記とは全く別のものです。
だから、会社や不動産の登記を見ても何もわかりません。

もちろん、債権譲渡登記概要記録証明書を確認すれば登記があることはわかります。でも、それだけでは登記の内容はわかりません。なぜなら、概要証明書には次の事項しか記載されていないからです。

  • 登記原因(債権譲渡や譲渡担保など)
  • 債権譲渡日
  • 譲受人(ファクタリング会社)の住所や商号

つまり、どの売掛先とか、いくらの債権かはわからないようになっているんです。

債権譲渡登記自体がまだまだ一般に広く利用されていない状態で、取引先の信用調査で債権譲渡登記があるから取引を止めるという企業はないのではないかと思います。債権譲渡登記よりも決算書の内容とか、企業信用情報の方が影響力が強いからです。

銀行との取引に対する影響についても同じことがいえます。
債権譲渡登記があることが問題なのではなく、どのような取引をしているのかが問題となります。

例えば、既発生債権を譲渡して翌月には全額決済されてしまう契約と、向こう1年間の売上を担保にして融資を受けているのとでは、圧倒的に後者は不利です。

実際に弊社のファクタリングをご利用いただいているお客様の中で、弊社の登記があるから融資がダメだったというケースは皆無です。弊社では既発生債権のみの買い取りですから決済されれば全く問題がありませんし、買取手数料が低いのでお客様の財務面への負担が低い点が評価されています。

まとめ

以上、今回は法律面のお話が多いので固い言い回しが多くなってしまいましたが、債権譲渡登記についてまとめます。

  • 債権譲渡登記は商業登記や不動産登記とは別の登記手続き
  • 譲渡する債権が既発生債権か将来債権かを確認する
  • 債権譲渡概要証明書には売掛先や金額は記載されない

お客様が締結する契約は大変重要なもので、会社の将来を左右することもあります。知らないで済ませるのでなく、きちんと理解したうえで安心して利用したいですよね。
弊社では、お客様からのお問い合わせにはきちんとご説明したうえでご契約いただきます。ご相談はどんなことでも歓迎いたしますので、お電話かメールでお気軽にお問い合わせください。

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