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ファクタリングを利用し負債を減らし、決算書を良くしていきましょう
決算というと年度末の3月というイメージが強いかもしれませんが、決まりがあるわけではなく、企業が自由に決める事が出来ますし、設立(法人になった時)がいつかによっても変わってくることでしょう。
決算というと大変だし、面倒だと思いますが、しっかり準備をして適切に処理をしていきたいものです。
そもそも決算は何のために行うかというと
● 経営者として正しい経営判断をすること
● BS(貸借対照表)やPL(損益計算書)などの財務諸表を社外(株主など)に公表すること
● 経営成績に応じて発生する法人税、住民税(法人)、事業税、消費税を納税すること
の3つの目的があります。
その中でも一番大事な目的は、会社の経営成績を知り、正しい経営判断を行うためであることは言うまでもありません。
そこで今回は、決算に向けてファクタリングを活用し、売掛債権を現預金化し、その資金を借入金などの返済に充てることで、負債を減少させる方法を見ていきたいと思います。
ファクタリングの場合、融資と違って、売掛先の審査が重要となってきますので、決算書が赤字だから審査が絶対に通らないということもありません。ファクタリングを上手に利用することで決算書の内容を良くすることもできます。
企業の財務を考えるにあたって、売掛金回転期間は重要な指標となります。
売掛金回転期間とは、売掛先との取引で発生した売掛債権が、実際に決済されるまでの期間を示す指標となります。売掛金回転期間は、長期化すれば様々な悪影響をもたらします。
売掛金回転期間が長くなるということは、売掛金が現預金になるまでの期間が延びるということです。売掛金回転期間が短い方が、現預金になるまでの期間が短くなるので当然、資金繰りにも好影響をもたらします。
ファクタリングを実行すると、売掛金が現預金(手数料が引かれた金額)に代わる事になります。銀行などの金融機関からの借入でも現預金は増えますが、同額の借入金(負債)の増加に繋がってしまいます。
では実際にファクタリングを使ってどうやって負債や滞納している税金を減少させるのか実際の仕訳処理を見ていきましよう。
①売上計上時
【借方】売掛金 1,000,000円 | 【貸方】売上 1,000,000円 |
②ファクタリング利用時(負債を増加せず、現預金を増やせる)
【借方】現預金 950,000円 手数料 50,000円 |
【貸方】売掛金 1,000,000円 | |
※融資によって資金調達した場合(現預金は増えるが、同時に借入金(負債の増加になる)も増える |
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【借方】現預金 1,000,000円 | 【貸方】借入金 1,000,000円 |
③借入金返済時
【借方】借入金 950,000円 | 【貸方】現預金 950,000円 |
④滞納している税金を返済した時の仕訳
【借方】未払税金(消費税、法人税etc)950,000円 | 【貸方】現預金 950,000円 |
資産を圧縮すると、財務結果に良い影響を与えます。
売掛金や受取手形といった債権を早期に処理することとさらに負債を減らすことでBS(貸借対照表)のスリム化につながります。又、ファクタリングで手にした資金を滞納税の納付に充てるのも良いと思います。
税金の滞納をなくすことで、金融機関からの資金調達もしやすくなることでしょう。
以前は、借入を増やし、資産をたくさん持ち、BS(貸借対照表)を大きくするのが利点であると考えられてきました。土地・建物などの固定資産を持つことが良い例だと思います。
しかしBS(貸借対照表)を拡大させる経営は経済が成長し、売上がどんどん伸びていた頃は効果的と考えられてきましたが、経済状況が変わった現在では通用しなくなってきています。現在は、売上規模が小さくても耐えられる強い会社が求められてきていると言えます。
では、実際に資産の圧縮(オフバランス化)とはどういったものなのか見ていきましょう。
資産のオフバランス化とは、BS(貸借対照表)に記載されている、資産を資産の部から外すことです。
会計的に問題のない方法で資産の部から外すので、結果としてBS(貸借対照表)の総資産額が減少することとなります。
ファクタリングを利用する前の資産1,000,000円と負債800,000円とし自己資本200,000円とすると、自己資本比率が20%となります。
200,000円のファクタリングを利用して、負債を返済した場合は資産が800,000円になり、負債が600,000円、自己資本200,000円になり、自己資本比率が25%に上がります。
負債資本比率も4.0から3.0に下がります。一般的に負債資本比率が1.0以下だと健全な会社と判断されます。1.0を下回る企業は、財務的に健全な企業と判断され、信用も高くなり企業の価値が高まる事にもなります。
ファクタリングを実行すると、キャッシュフローの資金が増加し、売掛金がなくなり現預金が増えることによって営業活動によるキャッシュフローの中での資産の増加となります。
ファクタリングでなく、融資を受けた場合、財務活動によるキャッシュフローの資金の増加となりますので、本来の営業活動においてのキャッシュフローで資金が増加した方が、決算書としての評価も高くなるのは自明です。
しかしながら月商の殆どをファクタリングで利用することは、利益の減少に繋がる恐れがあるので、使いすぎには注意しないといけません。
MEDS JAPANのファクタリング プロでは月商の3割以下の利用と、長期間継続でのファクタリングの利用をしないように勧めています。
上手にファクタリングを利用することで、BS(貸借対照表)がスリム化され、金融機関からの融資を受けやすくするようにしていきましょう。